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これが「音楽に国境はない」ということか。

1 Posted by - 2016年5月13日 - INTERVIEW, PICKUP

 Raftに参加するきっかけは哲郎ちゃん。日本で一緒に活動する機会が多くて、ある時、いきなり「ノリ、ライブをしないか?」と声を掛けられました。「どこで?」と聞くと「タイ」。いきなりのことで、頭がついてこなかったです。でも、僕が大切にしているのは縁。断わる理由はありませんでした。

タイに来てVahnとスタジオ練習をしたり、ライブバーに飛び入りして演奏をしたりしたのですが、感じるのは「『音楽に国境はない』という言葉はまさにその通りだ」ということです。日本でも外国のミュージシャンとセッションをすることがありますが、あくまで日本は僕のホーム。言葉も文化も全く違う海外だからこそ、音楽で人と人が通じ合う喜びを感じられたと思うのです。ミュージシャンは、何をするかだけでなく、どこでやるかも大切だということを教えてもらいました。

ただ、4月21日のライブでは、国内での活動と同じような気持ちで臨むつもりです。「全力でやる」「観客全員に楽しんでもらう」という気持ちを忘れずに。Raftでは、真の意味でプロとしての技量が試されるでしょう。言葉も文化も違う国の観客と通じ合い、心を動かす手段は、自分のギターとステージングのみですから。ライブを終えた後にどんな感情を抱くのか、我ながら自分自身に興味津々です。

滞在して数日ですが、さっそくたくさん欲が出てきています。「現地で活動するバンドのセッションに参加したい」「タイのドラマーやベーシストと演奏してみたい」。自分自身がギターをプレイする時は俊敏性や柔軟性、対応力を大切にしていることもあり、これらの点で「すごい」と思えるミュージシャンと出会えたら、それほど嬉しいことはありません。

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<プロフィール>
藤井義順(ふじい・よしのり)

1986年・大阪出身。3歳の頃からピアノを習い始め、初見演奏や聴奏などをマスター。小学6年生の時にギターを弾き始める。大阪芸術大学音楽科に進学後、ギタリストでもあり、ウクレレ演奏者として世界的知名度を誇る中村たかし氏に師事。学生時代からビッグバンドやジャムセッションなど、ジャンルを問わず様々なライブに参加。2009年に「Synchronized door」を結成して、2012年に脱退するまでに全国リリースツアーなどを経験。現在はジャンルを問わずセッションやライブサポート、レコーディングに参加している。2016年、藤田に続く2人目のギタリストとしてRaftに加入。

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