#031
新たな「初」の刺激。

1 Posted by - 2016年5月14日 - INTERVIEW, PICKUP

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2016年4月20日。バンコク市内のスタジオで翌日のライブに向けたリハーサルを行ったRaft。藤井とVahnの初顔合わせ、新曲の練習…多くの「初」が凝縮された2時間の中にあったのは「新メンバーが加入したから」という理由だけでは片づけられない幾多の驚きと発見だった。藤岡、小浦、藤井に終了後の感想を伺ったので、彼らの赤裸々な言葉をお届けする。

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――――リハーサルを終えての感想は?
小浦:ノリもVahnも理解力が早くて、時間が短い中で万端の準備ができたと思います。
藤岡:コミュニケーションのスピードが早くなっているよね。当日の通し練習をしている中でピンとこないところが出てきて、本番でカヴァー曲を入れることにしたんやけど、みんな柔軟に対応してくれて。特に、ノリに助けられた。その場で曲を聴いてコードをパッと書いてくれて。
藤井:あざっす!迅速な対応が求められていたので、やらなあかんと思って。できるだけ期待に応えようと頑張りました。
小浦:ノリが加入して曲のイメージが想像以上に変わったよね。義雄(藤田義雄)と演奏する感覚で叩くとフレーズが浮いて聞こえる気がした。「自分たちも変わらないと」と思った。
藤岡:ノリにはアドリブでフレーズをつくってもらったんだけど、それが僕のツボにどんどんハマりました。しかも、次、同じパートの練習をするとガラッと変えてくる。
小浦:その変幻自在ぶりに驚いたけど「カッコ悪い姿は見せられない」と改めて気が引き締まったわ。
藤岡:Raft自体がそういうバンドかもしれません。ひとつのバンドでいろいろなミュージシャンと手を取り合い、変化と醍醐味を楽しんだり表現できたりするのがRaftらしさ。これも「LIBERAL MUSIC」のひとつやと思います。

――――曲の煮詰め方にも変化が?
小浦:慶行がリーダーとしてここまで先陣を切って誘導してくれるのは、他の人が見たら意外に思うかもしれない。曲の煮詰め方は、みんなで話し合い、いい案をどんどん取り入れていくスタイルが特徴的でした。
藤岡:Vahnもメロディを自分でアレンジしていて、それがまたよくて。「おっと、コイツー!攻めてきたなー」と。
小浦:でも、もしもお前がメロディストなら、変えてほしくない気持ちもあるんかなと思ったけど。
藤岡:全然いいよ!「いい」と思ったことは大歓迎。どんどん変えてほしい。ノリもたくさんアイデアを出してくれたし。
藤井:ええ。Vahnが入って全体像が見えてきました気がします。すごく弾きやすかったですね。
小浦:次、義雄と練習やライブをする時も、俺らがもっと主張せないかんよね。もしかしたら、義雄もそれを強く求めているんやと思う。

…最後に明日への意気込みを聞くと「今日の感じで臨めば大丈夫。あとはステージ上の魔物に喰われないように注意するだけですね(笑)」と、藤岡。インタビューが終了した後も、彼らは明日に向けて詳細を煮詰めていた。4月21日、藤岡・小浦・藤井・Vahnによる「もうひとつのRaft」がヴェールを脱ぐ。

kumi