#018
“観客と一体”の象徴。

1 Posted by - 2015年9月18日 - REPORT

「今日はお客さんと一体になれた」と、ライブ終了後に話すミュージシャンがいる。しかし、このライブ映像を見ると、誰も「お客さんと一体になれた」と胸を張ることなどできなくなるのでは。そう感じさせるほど、ミュージシャンと島の人々が一体になったライブだった。

では、そのライブの全貌をお伝えしよう。メンバーは、比嘉直樹(三線・ヴォーカル)率いる島ぐくるのメンバー、中西悦子(サックス)、亀崎拓史(パーカッション)、山口亮太(パーカッション)だ。ライブ前日に合流した彼らは、夜にリハーサルを実施。ディテールをすり合わせて、万全の状態で当日を迎えた。

ライブ会場は“WHITE HORSE”というプール・ダーツバー。店内にござと長机を持ち込み、誰もがリラックスできる席が設けられた。そこに集まったのは、老若男女を問わず、この日を待ちわびていた久米島の人々。彼らがどれだけ期待していたのか。ミュージシャンはその期待にどこまで応えられたのか。お互いにとってどのような空間・時間になったのか。この答えは、ミュージシャンと観客が入り乱れて踊るシーンを見れば一目瞭然。その中には、病気と闘いながらこの日を待ち続けた人の姿もあった。涙でくしゃくしゃになったその人の顔は、彼らの音楽が多くの人たちに心から愛されていることを物語っているようだった。