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手本は、リアクション芸人。

20 Posted by - 2014年7月8日 - INTERVIEW

リアクション芸人と呼ばれる人がいるじゃないですか。火傷する危険があるのを承知でアツアツのおでんを食べたり、鼻にザリガニのハサミを挟んだり。NGギリギリのところまで攻めて笑いを取る。タイに渡航する前の自分には、そんなキワキワのラインまで踏み込む勇気がありませんでした。いや、そもそも動いていなかった。“いろんな人とセッションして引き出しを増やしたい”と思っていたけど、じっと待つだけでしたから。

タイ渡航は、そんな自分を変える特効薬になりましたね。未知の国でライブハウスに飛び込み、セッションする。人生でも指折りの貴重な経験ができた3泊4日でした。一緒にプレイした現地のミュージシャンも喜んでくれたし、観客も楽しんでくれた。“やればできるじゃないか。なぜ今まで自分から動かなかったんだ”という感じです。

もっといろんなところに飛び込みたい。たくさんの人と交わり、引き出しを増やしたい。帰国してから今も、気持ちは日増しに強くなっています。タイに限らず、単身でニューヨークとかにも行きたい。ただ、次は準備万端で臨むつもりです。2日目の飛び込みで悔しい思いをしましたから。実はその様子を収めたのが下の動画です。最初に飛び込んだところでプレイ中のミュージシャンから伝えられた演奏曲はHotel California。世界中で有名な曲だったのに、僕は知らなかった。ステージに上がったけど、5秒で降ろされてしまった。その直後に違うライブハウスでステージに立った時は、知っている曲だったのでミュージシャンと深い交流ができた。嬉しさ半分、後悔半分です。最初のチャンスは、日頃、勉強していればモノにできたはずでしたから。二度と同じことを繰り返さないために、ジャズの練習を始めました。英語の教材も購入して、コツコツ勉強しています。何が起きても笑いにできるよう抜け目なく準備しているのもリアクション芸人のすごさですから。

アメリカに飛んだら、命懸けてプレイしたい。ただお気楽にセッションするよりも、キワキワのラインを攻めるほど得るものも大きいはず。一応、ケンカになっても大丈夫なようにボクシングも始めました。最近、体を壊しましたけどね。