#015
Raft・解体新書

2 Posted by - 2015年6月30日 - COLUMN

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2015年5月、タイと日本の混血という形で誕生したRaft。ここで、Raftを徹底解剖してみようと思う。

“Raft”とは、英語で“いかだ”という意味だ。誰の力も頼らず、周りの影響を受けることなく、常に自分たちの力のみで進み、様々な地域や国を渡り歩く、という意志が込められている。タイ・バンコクでのデビューライブも自分たちの力で実現した。今後は、タイ国内で地に足をつけた活動を行いながら、新たな国に踏み込む準備を進めていく方針だ。

次に挙げる特徴は“LIBERAL MUSIC”と銘打たれた音楽だ。少しネタバレになるが、デビューライブでは、タイ語や英語などバリエーション豊かなオリジナル曲を披露している。加えて、ルクトゥーン(タイの演歌)を我流でアレンジし、新ジャンルと言っても過言ではない曲をつくりあげた。何より特筆すべきは、これらの曲はどの会場でも好評を博した、ということ。誰もが思わず心躍る、どのジャンルにも当てはまらない音楽。それが、Raftの“LIBERAL MUSIC”なのである。

最後にもうひとつ。編成も自由自在、ということだ。Raftはヴォーカル、ベース、ギター、ドラムスの4人編成でスタートしたが、今後もこのメンバーで固定し続けるわけではない。ジャンルを問わない音楽だけに、編成も変幻自在。デビューライブ後に Natが「兼ねてから続けてきた映像制作の仕事に力を注ぎたい」という理由で卒業することを発表した。今は、藤岡、藤田、小浦の3人で新たなヴォーカルを探している最中。「ぜひ、第二期の“Raft”に期待していただきたいです」と、藤岡は笑顔で話す。

音楽も、編成も、全てが自由。Raftは、どのような進化を遂げていくのか。バンドメンバーも想像はつかない。「だからこそおもしろいし、全身全霊を傾ける価値があるというものです」と彼らは話す。その表情には“音楽と共に生きる”と決意した時のような初々しさが溢れ出ていた。